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DVシェルター保護対象
DVシェルターはDV被害者を加害者である配偶者から離すために保護する施設だと私達のマメ知識として備わっていますが、弱者であれば幅広いジャンルに対応しています。
一般的には結婚している女性限定のように思ってしまいがちですが、独身女性でもOK。
いわゆる駆け込み寺のように弱者救済の活動をしているので、経済的事情からホームレスになってしまった女性などが居住していることもあるようです。
また身体的DV被害者のみがシェルター保護基準だと私は思っていたのですが、実は精神的虐待であるモラハラ被害者も受け入れ可能ということを知りました。
この記事は実際にシェルターを利用された方から提供して頂いた情報を元に構成していきます。
そしてリアルに苦しんでいる皆さんと共に、今の状況から脱出するための選択肢を考えていきたいのです。
あらかじめ念押ししておきたいのは、あくまでも一例としての共有となります。
自治体、施設によっても在り方は変わってくると思いますし、駆け込んだからと言って必ずしも保護が認められる保証はないことを念頭に置いて下さい。
シェルターは弱者を徹底的に守る場所であるがゆえに、情報が何もかも駄々洩れであってはいけない聖地なのです。
あくまでもごく一部の情報としてこの記事を参考にして頂ければ幸いです。
シェルターでの生活
まず生活スペースである居室が与えられます。
居室にはテレビ、掃除機、小さいテーブル、布団、洗面用具などが揃えられています。
基本的にはトイレ共用。
そしてお風呂も共用、といっても一家族毎の予約入浴、そして入浴後はまた次の家族の為にお湯を新しく入れ替えて貰えるということ。
ホテルのような待遇だと思ってしまいました。
洗濯機と乾燥機も共用で使えます。
洗剤も自由に使用可。
しかし赤ちゃんがいたり、障害をお持ちの方には専用のトイレお風呂付きの居室をご配慮いただけます。
体の不自由な方のトイレ設備もあります。
食堂では、めちゃくちゃ美味しいと評判の食事が3食提供されます。
お子さんが多い時なんかは子供が喜ぶメニューなどを中心にしてくれるのだとか。
そしてお子さんには、おやつも支給されます。
嬉しい心遣いがいっぱい考えられていますね。
キッズルームがある施設もあります。
保育ルームや就学している子供の為の学習指導もして貰えるそうです。
子供向けのビデオの貸し出しもあるので自宅から離れて避難していてもお子さんも退屈せずに済みますね。
喫煙ルームがあったりなどの計らいもあるそうです。
1人での外出は一時間のお散歩などが許される施設などもあるそうですが、基本は外出できません。
どうしても外出せねばならない時や、役所などの各種手続き等は、職員の付き添いがあれば可能になります。
シェルター利用の成約
シェルターでは入居者保護の観点から必ず守らなければならない制約があります。
ほんの一例にはなりますが、共有していきましょう。
まず夫名義のモノはシェルターには一切持ち込み禁止になっています。
夫名義のモノと言えばパッと思いつくのが通帳や車、保険証、携帯電話などでしょうか?
あと支払いが夫名義になっているもの、例えばスマホの家族割なども外さなければなりません。
シェルターへ駈け込もうと考えておられるならば予め準備が必要ですね。
駆け込み寺と言われているわりには実際はそうはいかないようです。
事前の準備が必須になります。
そして印象的なルールとしてはシェルター内は携帯電話の使用が禁止になっています。
外部との接触を遮断するために必要なことですので、パソコンなど通信できるディバイスも使用禁止。
位置情報を確認されてしまったり、様々な懸念が予想されます。
さすがに少しくらい職員の目を盗んでメールくらい見れるだろうとも思ってしまいますが、スマホやパソコンは電池パックを抜いた状態での事務所金庫室に保管されます。
通信関係の遮断は本格的です。
ネット依存症になりがちな今の時代にはキツイ制約かもしれません。
生きていく為に控えなければならない電話番号などは書き留めるなどのアナログ方式で行い、電話はシェルターが貸してくれます。
もちろん非通知での利用が必須。
今の時代にしたら浮世離れな生活と感じる方も多く、次の住む場所や仕事の確保を迅速に進めようと頑張れるようです。
シェルターに入所する前に既に仕事を持っている場合、基本的に退職することになります。
それはもちろんパートナーに見つかることはあってはならないことだからです。
職場に押しかけられたり、後をつけられ、シェルターの場所まで知られてしまっては、被害者保護の意味がなくなります。
多くの居住している女性達や子供をも危険にさらしてしまいます。
外部との接触は、ほぼ遮断する生活を始める覚悟は必須条件です。
仕事は基本的に退職と言いましたが、職場の人に相談して長期休暇を認めて貰う人もいらっしゃるようです。
生活の変化が目まぐるしくなってしまいますが、シェルターは被害者を守る場所。
もし利用を考えておられるならば生まれ変わるという一大決心が必要です。
またFacebookやTwitterなどのSNSアカウントは完全に捨てることを勧められます。
ログインなどをしてしまい、なんらかの方法で居場所を突き止められるかもしれません。
繰り返しになりますが、シェルターに逃げなければならないほどの今までの日常生活は断ち切る覚悟が必要なのです。
人によって感じ方はそれぞれですが、ここまでの制約があっても、シェルターに来る前の生活と比べると天国だと思われる方もいらっしゃいます。
シェルター利用の為に苦渋の決断
シェルターで保護して貰えると言っても制約を守ることだけでなく、苦渋の決断もしなければなりません。
一番のハードルと言われているのが、家族や友人、職場など、自分の生活に関わっている人達にシェルターへ避難する旨を伝えることが出来ない点です。
それは被害者保護の観点から考えると、やはり当然のことになります。
しかし当事者となれば、これは苦渋の決断以外のナニモノでもありません。
それでも逃げなければならない人は、その選択をするのです。
もし身近な人間に絶対に言わないでと念押ししても、必ずしも約束を守ってくれるとは限りません。
”不必要な発言や行動”をとってしまう身内がいれば逃げている相手にシェルターの場所が知られたりの死活問題に発展してしまうのです。
重複しますが、他の居住女性や子供をも危険にさらしてしまいます。
シェルター利用のチャンスは一度きりと思っておくべきであり、一度見つかると次は絶対にないという覚悟が必要になります。
加害を加える人にシェルターなどの利用がバレて連れ戻されたら、それこそ加害はエスカレートします。
監禁くらい平気でするかもしれません。あるいはもっと被害は甚大になるかもしれません。
その為にもシェルター利用の際は誰にも告げることなく非難することは絶対条件になります。
抜け道として「連絡がしばらくできなくなるけど心配いらないよ」と安否を身内に伝えるなどの方法を取る提案がされるそうです。
もちろん施設によって違いはあると思いますがシェルターへ避難するにはそれなりの覚悟が必要です。
シェルター費用
そしてシェルターの気になる費用ですが全て無料です。
しかし忘れてはならないこと
シェルターは短期間の一時避難場所です。
延々と腰を下ろして良い場所ではありません。
その為の自立へ向けてのサポートが考えられており、無料のカウンセリングも好きな時に受けることが出来ますし、心のケアも含めもしっかりと支えてくれます。
シェルターを出る時に生活用品とお金を頂いたというご意見も聞くことができました。
そこまでのサポートが素晴らしくて泣けてきますね。
冒頭でもありました通り、あくまでも自治体や施設によって在り方は違ってくると思いますので、全てのシェルターが当てはまるわけではありません。
シェルター利用の流れ
ではシェルターを利用するにはどのような機関に相談すれば良いのでしょうか?
警察署
女性相談窓口
福祉事務所
上記が主に上げられますが、地域によったら配偶者暴力支援センターや家庭相談センターetc.独自の窓口も設置されています。
お子さんがいらっしゃるならば児童相談所でも対応してもらえるでしょう。
冒頭でもありますように、DV被害者の為だけの施設ではなく、様々な救済に対応する駆け込み寺なので幅広くアプローチの窓口はあると思います。
些細なことでも常日頃から通うことが後々の救済をスムーズにしてくれますので、窓口での相談を強くオススメします。
何故なら、その全ての相談履歴が自分の記録として残っていきますので、相談者が本当に困っているなどの信憑性も確保できるのです。
相談履歴はとても重要になってきます。
シェルター保護の条件
まず前提としては、実家などにも頼れなくて本当に誰にも助けて貰えない人の為の保護施設だということは知っておいて下さい。
それだけでなく、シェルターに入りたい!と手を上げたところで誰でも利用できるわけではありません。
ではどんな状況だと保護が認められるのでしょうか?
一般的には身体的DV被害を受けている決定的な証拠があれば大丈夫だと言われています。
しかし精神的虐待であるモラハラ被害のみでも利用できるということを最近になって知ることができました。
立証が難しい精神的虐待となれば口頭での説明がメインになってしまいますので、ハードルが高いとは思います。
ですが、実際に精神的虐待のみでシェルターへ保護して貰えた方たちから意見を聞くことが出来ました。
突破口は先ほど話題に出た相談履歴です。
日頃から相談機関に足を運び被害を訴え続けた履歴がここで効力発揮となります。
経験者の方々が声を揃えて積極的な相談窓口の利用をオススメされていますので間違いないでしょう。
ではシェルターへ実際に避難したモラハラ被害者が救済を求めた被害内容の一例をあげてみます。
性的な行為の無理強い
日々の暴言
殺すぞと言われた
生活費を貰えない
物を投げたり壊したりの行動で恐怖を与えられる
私自身も日常的に受けてきたような加害内容がズラッと並びましたが、これを信じて貰えるんだと拍子抜けと共に感動が押し寄せましたが、信じて貰えるそうなんです。
そのためには相談履歴がより重要になってくるのです。
今まさに苦しんでいて身動きが取れない方もいると思いますが、電話相談のみでも良いのです。
一歩進んでみるのはあなたしかいません。
もちろん録音などの証拠があるに越したことはないのです。
しかし被害にあっている最中は、そんな準備ですらままならず、証拠が提示できない場合が多いのが普通です。
だけど目に見えない精神的虐待でも堂々と声にしましょう。
誰も信じてくれないという思い込みとトラウマで私達はついつい消極的になってしまいます。
しかし似た苦しみを経験した方達の、心強いアドバイスを忘れずに進んで欲しいです。
身近な相談先がわからないという方へ↓
シェルターからの受け入れ先
シェルターは一時保護施設なので短期間の利用が基本です。
2週間ほどを目処に新しい居住先に移らなければなりません。
金銭面やそれぞれの環境によっては自力で居住地を用意できない人もいます。
そのような人を更に保護してくれる施設があります。
母子支援施設を利用されたという方からの情報も別記事でまとめています。
まとめ
DVシェルターは女性救済の施設
・既婚、未婚は問わず、弱者の為の救済施設
・DV被害者だけでなく、精神的虐待であるモラハラ被害者やホームレス女性なども対象になる
・一時保護施設(2週間程度)
シェルターの様子
・テレビ、掃除機、小さいテーブル、布団、洗面用具などが揃えられている居室が与えられる
・基本的にはトイレ、お風呂も共用
・赤ちゃんがいたり、障害をお持ちの方には専用のトイレお風呂付きの居室あり
・美味しい食事は3食 食堂で用意
・お子さんには、おやつも支給がされたり施設によってはキッズルームあり
・喫煙スペースの確保もあり
・好きな時に無料カウンセリングが受けられる
シェルター利用の制約
・夫名義のモノは全て持ち込み禁止(車、通帳、携帯電話、保険証etc.)
・スマホなどの家族割も外しておく
・携帯電話、通信できるディバイスの使用は一切禁止
・一時避難場所であることを理解し短期間で自立の見通しを立てる必要あり
・家族や友人にもシェルターへ避難することを伝えることは出来ない
・今までの仕事は基本、退職しなければならない
シェルター費用
・全て無料
シェルターへ避難する為の相談機関
・警察署
・女性相談窓口
・福祉事務所
・配偶者暴力センター
・家庭相談センター
・児童相談所
・その他、地域にある様々な相談窓口
シェルター保護の条件
・相談機関へ通って相談履歴を残しておく
・DV被害の証拠を提示
・精神的虐待、経済DV被害を口頭で説明
・実家など頼れるところが本当にないのが前提
ペットにも救済を
とても悲しいのですが、実はシェルターではペットは避難できません。
ペットを置き去りに出来ずにシェルターの保護を諦める人がわりと多いそうなんです。
きっと私でもそうなると思いました。
まだ数は少なく割高になりますが、ペットを抱えて逃げる選択肢もあるにはありますので参考記事こちら↓