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DVシェルターとは

 

ごく最近、DVシェルターはDV被害者だけではなく、精神的虐待であるモラハラ被害者の保護もして貰えるということを知りました。

地域や施設によって異なってくる規定だとは思いますが、シェルターは一時保護施設になりますので、聞くところによるとだいたい最長2週間程の利用となっています。

ではパートナーから着の身着のままで逃げてきた親子はいったいどこへ行けば良いの?というのが最初に私の疑問として浮上しました。

 

しかし知れば知るほどわかってきたのは、駆け込み寺とも言えるシェルターの役割は、今後の身の振り方を考える場所。

そこでの万全なサポートを受けながら、その後の新しい住処を探すくらいならば、こだわらなければ十分な日数はあるのかもしれません。

利用者からすれば、今までのあり得ない生活から逃れられたことによる安堵感が何よりも印象的な有難い2週間になるようです。

 

単独で身軽な行動が可能になってくる人は自力で借家を用意して移動しますが、お子さんがいたり、金銭的な不安がある方は母子支援施設(母子寮)への入居を紹介して貰える可能性があります。

母子支援施設

 

シェルターでの2週間ほどの保護期間を経て、母子支援施設を利用された方からお話を聞くことが出来ました。

とても快適だったという言葉にホッコリします。

 

母子支援施設はシェルターほどの厳しい制約に縛られる心配はありません。

施設の中はマンションタイプになっており、個々の家庭として独立しているそうです。

もちろん守られている場所ですから朝7時~夜10時の間しか外出できないという制限があります。

それ以外の時間は施錠してありますが、急病などの時は対応して貰えます。

外泊などは基本的にはNGですが、許可が下りる人もいます。

人によって違うのは、やはり加害者の元へ帰ってしまう恐れのある人がいるからです。

依存傾向が強い人はまた元の生活に戻りたくなってしまうかもしれないことが懸念されるようですね。

保護施設でも定期的にカウンセリング等をしながら個々にあった保護が考えられているのです。

費用は
・家賃は無料
・光熱費は各自負担、食事は自炊

 

家電家具は貸し出しがあるそうですが、徐々に自分で揃える心づもりが必要だということ。

母子支援施設は利用期限が定められていないということですが、あくまでも保護施設。

いつかは自立して出ていくことを前提で利用する場所になります。

 

居住すると職探しや再スタートの見通しの為に行動しなければなりません。

生活保護を受ける方もいます、離婚を考えて動いている方もいますので、役所、弁護士相談など、各種手続きのサポートがあるので安心です。

 

土日祝が仕事になってしまったならばお子さんを見てくれるサポートもあります。

 

そして自治会のような集まりが月1であったり、避難訓練などもあるそうなので、地域で暮らしているのと変わりない印象を受けました。

 

もちろん多少不便もあるでしょうが、今までのあり得ない生活を振り返れば、ささやかな日常にはより幸せを感じることでしょう。

最終的な目的

 

母子支援施設の利用期間は定められてはいませんが、いつかは自立することは前提になります。

入居しながら仕事を見つけ、生活を安定させていかねばなりません。

 

そして当然ながら離婚に動かれる方ばかりになるのだと思います。

シェルターに逃げ込むほどの生活とは想像も困難なほど過酷なものだったはず。

会話の噛み合わないパートナーとの離婚協議を成立させようと頑張っていた方も多くいらっしゃるのだと思います。

その分、保護施設などのサポートを受けながら知識を蓄えられることが大きな変動期になるのでしょう。

調停、裁判などへ進むこともスムーズになります。

第三者を挟むことにより人間らしいステージに上がることが出来るのです。

 

シェルターや保護施設とは現実離れしているように思えるかもしれません。

しかし保護をされてようやく視界が広がることを知って下さい。

今まで見えなかったモノを知ることにより、立ち上がる力が蓄えられるのです。